2006年度期成会代表幹事就任のごあいさつ

               2006年4月

中 村 雅 人

 1975年、27期の私が期成会の何たるかもよく知らずに入会所属して早31年、思えば、入会当時、高木壮八郎さん(16期)が当番幹事、宮川光治さん(20期)が事務局長、工藤勇治さん(13期)が東弁副会長でした。会合に出ると、3,4期の創設メンバーを中心に、選挙・人事に熱い議論を繰り広げておられ、割り込むスキもなく黙って座っていたのを思い出します。

 さて、その私が、皆様の推挙を得て、本年4月から代表幹事に就任いたしました。代行は森田太三さん、事務局長は濱田広道さんが就任されました。私同様よろしくお願いいたします。

就任のあいさつには、創立趣意書や、規約の目的条項からキーワードを引用しようと思い、あらためて読み返しました。確かに期成会は、東弁の人事の公正・運営の民主化と選挙運動の粛正、政策を中心とする選挙に変えてきた大きな実績があることは確かです。しかし、時代はすっかり変わっていたのです。期成会も2年後には創立50周年を迎えます。この50年で司法を巡る環境も一変しています。

今次の司法制度改革は、弁護士の役割を飛躍的に拡大し、社会の中の歯車として弁護士が担うべき新しい仕事を創り出しました。司法支援センターや公設事務所のスタッフと彼らを養成する事務所、法科大学院での指導教員、非常勤裁判官、弁護士任官、他職経験判事補・検事の受入事務所など、私たちは各種担い手を輩出していかなければなりません。それを可能にする体制の確立と弁護士の意識改革への取り組みが必要になってきました。

また、裁判員制度、新刑事訴訟手続き等への対応、研修、法曹人口増大に伴う諸問題の検討と対応も重要です。諸立法への弁護士の影響力も大きくなりました。

期成会の規約を今の時代にふさわしいものに改正して、新たな50年のスタートに備える必要を痛感します。世界の中の日本、国民の中の弁護士、東京弁護士会に所属する弁護士の団体である期成会は、何を旗印にして結集し、行動するのか、任期中の2年間、皆様とともに考え、まとめて行きたいと思います。

ご支援、ご協力の程よろしくお願い致します。