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代表幹事挨拶


2015年4月2日

東京弁護士会期成会

2015年度代表幹事 濱田広道

  期成会は、弁護士の集団として、弁護士法1条1項(弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。)を胸に抱き、2項(弁護士は、前項の使命に基(づ)き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。)の実現に向けた取組を行います。

  期成会は、人間の尊厳が脅かされる状況には徹底的に抗議します。
  人間がコントロールできない原子力発電所は速やかに廃炉しなければなりません。
  現に放射能汚染で苦しんでいる人たちの救済をしなければなりません。
  日本を戦争のできる国にしてはなりません。
  死刑制度は廃止すべきです。

  期成会は、会員同士を対等の立場で尊重します。
  お互いに「さん」付けで呼ぶようにします。
  若手弁護士とベテラン弁護士が腹を割って議論する場を作ります。
  そこから、活力ある弁護士と弁護士会を作っていきます。
  経済的に余裕のある会員は、積極的にカンパをします。

  期成会は、東京弁護士会・関東弁護士会連合会・日本弁護士連合会の活動を支え、そのための人を育てることにも注力します。
  1人ひとりの会員が自分の頭で考えて行動します。

  1年間、よろしくお願いいたします。


期成会のご紹介


 期成会は、1959年(昭和34年)11月に産声を上げました。

 それまでの東京弁護士会は、2大会派が非民主的な選挙抗争を繰り広げたり、各種委員や破産管財人の人事を壟断したりしていて、新たに発足した司法研修所で修習し、弁護士法第1条の理念を実現しようという気概に燃えた若い弁護士たちにとっては、改革の対象と映っていました。期成会という名称にも、「修習何期」というように呼ばれた司法研修所修了者たちによる会という意味が込められています。

 今でこそそのような実感を抱くことはまずなくなりましたが、ここに至るまでには、40年余りの永きにわたって、期成会に集う会員たちが弁護士会の民主化のために脈々と活動を続けてきたのです。

 今でこそ当然のように行われている日弁連の会長選挙も、古くは代議員による間接選挙でした。期成会の呼びかけに呼応した全国の弁護士が、これを現在の直接選挙の形に改革したのです。

 それでは、弁護士会の民主化がほぼ達成された今日、期成会の存在意義はどこにあるのでしょうか。

 私たちの多くは、弁護士でさえあれば仕事ができていた時代を体験し、ともすると弁護士としての力量を高め、新たな法制度へ適応できるように研修を積むという努力を怠っていたかもしれません。しかし、これからの弁護士増員時代に、研修にいそしむあまり、弁護士会の活動をおろそかにしてしまっては、これまで作り上げてきた人権擁護の砦が崩れ去ってしまいます。

 私たち期成会は、弁護士としての力を付けつつ弁護士会の活動をも支えていくことの重要性を痛感しています。しかも、こういった堅苦しいことだけを考え続けるのではなく、親睦の機会もたくさん作って、楽しくやっていこうと考えています。

 ホームページの様々なコンテンツに、そのことが現れていると思います。ページをめくって、体感していただければ幸いです。

 そして、東京弁護士会の会員であれば、どなたでも加入することができます。多くの方に参加していただきたいと願っています。



                   期成会創立趣意書